あなたは、プレスリリースを発行したことがあるだろうか。企業の広報担当者なら、普通に使っていることと思う。ただ、効果については懐疑的な方も多いだろう。

「リリースはうったが、反応はない」

「リリースの効果が見えない」

など、費用対効果に疑問を感じる方が多いのではないだろうか。

最近では特に、webを通じたリリースサービスが安価に利用できることもあり、リリースを乱発する会社も多いので、特に沿う感じる広報担当者によくお会いする。

 

だが、そうやって乱発されたリリースをメディアの読者が見ないのは当たり前である。正確に言えばあれは「記事」ではなく、単なる「リリースの転載」であるし、リリースの転載を単に掲載したところで、単なる紙面を埋める材料にしかならない。

 

読者の興味を引くのはリリースではなく、リリースを見た記者の感情や感想である。メディアの価値は、極端な話そこにしかない。メディアの内部の人間がどう取材し、どう報じたか、どのような意見を持ったのかが知りたくてメディアを覗くのである。

したがって、リリースは単に乱発しても無意味であるばかりか、かえって記者たちの評判を落としてしまいかねない。

 

ではどのようにリリースを打つのか。記事にしてもらうのか。それは「記者に直接アプローチする」ことに尽きる。

記者との人的リレーションを築き、「この広報担当者だったらいつも良いネタを持ってくる」と、記者に納得してもらう草の根運動が必要だ。

ウェブ上に記事をばらまいてもそれはリリースではない。チラシと同じだ。そうではなく、記者にアプローチし、彼らのニーズを満たす。それが必要な行動だ。

 

メディアも、突き詰めれば人からできているのだから。